たくさんある中で本当に子どもが気に入った絵本は?
くもんのすいせん図書、たくさんあってどれを選んだらいいのか、迷っちゃいますよね。そこで、3歳の子どもを育てる筆者が、本当に子どもが気に入った9冊をご紹介!くもんのすいせん図書5Aの50冊の中から、おすすめをピックアップ。ぜひ絵本選びの参考にしてみてくださいね。
くだもの 平山和子
『くだもの』¥990- 対象年齢 0歳~
- 1ページ ひらがな1行
- 絵 優しい、写実的
- 起承転結 なし
- 読後感 美味しそう
1歳頃によく読んでとせがまれた1冊です。まるで写真みたいに本物そっくりに描かれた、果物が出てきます。切る前のくだものと、食べやすく切り分けられたくだもの。その両方が描かれていて、果物の名前、見た目、食べ方などを教えることができます。
子どもは、この絵本で果物の名前を覚えました。食べさせたことのない果物が多いし、ただ果物が描かれているだけなのに、なんで好きなのだろうと不思議に感じたものです。
息子はもう3歳。この記事を書いている今、ちょうどPCの横にやってきて「これ好き…!」と教えてくれました。成長してもお気に入りの絵本として記憶しているようです。なぜか子どもの興味を引く絵本なのですね。
この絵本をきっかけに、子どもは果物を眺める(観察する)のが好きなのかもしれないと思い、スーパーの果物コーナーに連れて行ってみました。すると…思ったとおりとても喜びました。
りんごの赤、バナナの黄色、ぶどうの黄緑。色鮮やかに並ぶ果物たちは、大人の目にも美しいですよね。一所懸命に「りんご!」「みかん!」と覚えた単語でお話ししてくれました。
この一件から、スーパーも子どもにとってエンターテインメントであると学びました。その後、毎日の公園遊びに疲れたときは、買い物がてら、よくスーパーに連れていったものです。今も息子はスーパーで野菜や果物を眺めたり、この絵本で果物を見たりするのが大好きです。
がたんごとんがたんごとん 安西水丸
『がたんごとんがたんごとん』¥880- 対象年齢 0歳~
- 1ページ ひらがな1行
- 絵 はっきりした色、コミカル
- 起承転結 あり
- 読後感 楽しい
子どもに与えたのは少し遅い2歳頃でした。文章が少ないため退屈するかなと心配しましたが、むしろこの絵本の可笑しさ、ユーモアを理解できるタイミングだったようです。声を出して笑っていました。3歳の今でも時々もってきては読み聞かせています。
きゅっきゅっきゅっ 林明子
『きゅっきゅっきゅっ』¥880- 対象年齢 0歳~
- 1ページ ひらがな3~4行
- 絵 柔らかい、愛くるしい
- 起承転結 あり
- 読後感 幸せな気持ち
個人的に大好きな絵本作家さんです。林さんの描く子どもたちの何とリアルなこと…!普段は気にもとめていないような子どもたちの日常の一コマ。記憶にも残らない些細な出来事。なのに林明子さんの絵によって、ふいに心が揺さぶられます。毎日の忙しさに埋もれていた子どもたちの愛おしさが、突然輪郭を持ってこちらに迫ってくるようです。
「あっ、この表情…!」「この立ち方…!」
作られていない素のままの姿。まだ他者の目線という鋳型にはめられていない、自然な表情、ふるまい。親として子どもの側で過ごしているからこそ、その迫真性がよくわかります。
けれど残念なことに、それらの子どもらしさは、1年も経つとあっと言う間に消えてしまいます。子どもが3歳になる今、1歳の頃の写真を見返しても、今に繋がる面影を見つけられません。子どもの「今」というものが、それだけ一瞬の輝きであり、そして尊いものだと思い知らされます。
この絵本は、その輝きをそのまま1枚の絵にそっと写し取って、私たちに届けてくれるようです。
くまさん くまさん なにみてるの? エリックカール 絵
『くまさんくまさんなにみてるの?』(ボードブック版)¥880- 対象年齢 0歳~
- 1ページ ひらがな3~4行
- 絵 色合いハッキリ、カラフル
- 起承転結 あり
- 読後感 オシャレ
その昔、テレビでエリックカールさんのドキュメンタリーを視聴したことがあります。
絵の具で白い紙に鮮やかに色を塗る。赤。緑。黄色。イマジネーション豊かに塗り重ねられた同系色の色たち。同じ色味でもタッチやトーンで様々にバリエーションをつけ、たくさんの色紙を作る。
そうしてつくった色紙を素材として組み合わせ、切り貼りして、あの独創的な絵を作るのだそうです。子ども心に、なんとも創作意欲をくすぐる楽しそうな光景でした。
こちらの動画は別の作品の紹介ですが、エリックカールさんが楽しそうに絵を描く姿を見られます。日本語字幕つきです。
さて『くまさん くまさん なにみてるの?』も、はらぺこあおむしに負けず劣らず独創的な色遣いです。ビビットな色は子どもの興味を引きますね。この絵本もこどもに何度も読みきかせました。色が特徴的に扱われているので、子どもが色を覚える勉強にもなりますよ。
しかもボードブックなので厚紙で丈夫!子どものよだれがついても、投げられても、壊れません。その意味でも低年齢でも安心して与えられますね。
コロちゃんはどこ? ヒル
『コロちゃんはどこ?』¥1,320- 対象年齢 1歳~
- 1ページ ひらがな1行
- 絵 可愛い、ほっこり
- 起承転結 あり
- 読後感 幸せな気持ち
しかけ絵本です。2歳頃までよく読んでと持ってきてくれました。かくれんぼしている犬のコロちゃんを、コロちゃんのママが探すという内容です。コロちゃんを探す過程で、ドアなどがしかけになっていて、めくることができます。
我が家では、「コロちゃんが…いたー!」と言いながら、息子をなでたりハグしたりくすぐったりしていました。とっても喜んでいたのが懐かしいです。
そのくだりをしたいがために、何度も何度も最初から読んでとせがまれました。大好きなママパパに一所懸命に探してもらい、見つけてもらって、そして保護者からの愛情を目いっぱい感じる。そうした一連の流れに親子ともに幸せを感じられる絵本です。
きんぎょがにげた 五味太郎
『きんぎょがにげた』¥990- 対象年齢 0歳~
- 1ページ ひらがな1行
- 絵 ビビッド、レトロ
- 起承転結 あり
- 読後感 探すのが楽しい
1歳頃に買い与えました。お花や果物など、色や形の似通ったものの中から「きんぎょ」を探すというコンセプトの絵本。恐らく最初の頃は理解していなかったと思います。ただ、鮮やかな色遣いの絵に魅せられていたようで、言葉も話せないうちからこの絵本を何度も持ってきました。
そのうち2歳半頃にだんだんときんぎょを探すことを理解したようです。ただ、きんぎょを探すという遊び方よりは、絵を眺めるのが楽しいようでした。「これなに?」「これは?」ともよく聞かれました。会話を増やしたり、言葉のやりとりをするにもいいかもしれません。
子どもがなぜか惹かれる絵本のうちの1冊だと思います。『きんぎょがにげた』以外にも、五味太郎さんの絵本を何冊も買いましたが、どれも子どもが気に入りました。
五味太郎さん、おすすめです。
しろくまちゃんのほっとけーき わかやまけん
『しろくまちゃんのほっとけーき』¥880- 対象年齢 1歳~
- 1ページ ひらがな3~4行
- 絵 鮮やか、可愛い
- 起承転結 あり
- 読後感 美味しそう
やはり鮮やかな絵が子どもの興味を引き、気に入って何度も読みました。0歳頃に与えたのでまだ上手く指や手が使えず、ページが破けてしまったり、よだれで濡れてしまったり。
2歳半頃から、この絵本を真似して一緒にホットケーキ作りをしています。
たまごをコンコンしたり、ボールを泡立て器でぐるぐるしたり…。子どもはそれはそれは楽しそうで、やはりお菓子作りというのは読んでも作っても食べても幸せな気持ちになりますね。
こぐまちゃんのうんてんしゅ わかやまけん
『こぐまちゃんのうんてんしゅ』¥880- 対象年齢 1歳~
- 1ページ ひらがな3~4行
- 絵 鮮やか、可愛い
- 起承転結 あり
- 読後感 ごっこ遊びをやってみよう
『しろくまちゃんのほっとけーき』と同じく、わかやまけんさんのしろくまちゃん・こぐまちゃんシリーズ。
今回の主人公はこぐまちゃん。お気に入りのぬいぐるみたちを乗せて、車を運転します。思わぬトラブルに見舞われますが、こぐまちゃんは気にしません。また新たな遊びへと楽しく工夫していきます。
子どもの頃、ごっこ遊びをよくしました。足りない道具があっても他の物を使って、人が足りなくてもぬいぐるみやおもちゃを使って…。思い描いたストーリーどおりにいかなくても、めげずに別のお話にしたり…。
大人になって新しいことに挑戦したり、失敗にめげずに前に進んだりする気持ち、忘れていた気がします。状況は捉え方次第。どんどん気にせずTRYできる大人でありたいものです。
さて、子どもたちはこの絵本をどう捉えるでしょうか。もしまだごっこ遊びをしたことがない子がいたら、もしかしたら良い教材になるかもしれません。
息子は、この絵本を読んでから、何かになりきって遊ぶようになった気がします。単調になりがちな親子のやり取りのヒントになるかもしれませんね。ごっこ遊びは高度な遊びといいますので、ぜひ子どもにさせたいものです。
プータンいまなんじ わだよしおみ、ならさかともこ
『プータンいまなんじ』¥1,650- 対象年齢 1、2歳~
- 1ページ ひらがな4~5行
- 絵 ほっこり
- 起承転結 あり
- 読後感 幸せな気持ち
2歳のときに買いました。普段は壁にかかって触れない時計が、この絵本だったら触り放題!大喜びで長針をクルクル回していました。
時計をきっかけに数字に興味を持ち、「数字の歌」を使って数字を覚えました。
3歳になった今では、壁掛けの時計を指しては、「1、2、3…!」と誇らしげに読み上げて教えてくれます。
今も持ってくる本なので、お気に入りのようです。丈夫な作りで、息子がハチャメチャに針を動かしても壊れる気配はありません。その点も、やんちゃなお子さんをお持ちのパパママには嬉しいポイントかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
くもんのすいせん図書、たくさんあって迷っちゃいますよね。図書館や中古の本も上手に利用して、あれこれ試しに読んでみると子どもの好みがわかって面白いですよ。ぜひ参考にしてみてくださいね。