子どもの能力を伸ばす習いごとの選び方 3つのポイント
どんな習いごとも大切なのは「子どもが楽しめているか」
子どもの能力を伸ばす習いごと 3つのポイント
✔ 子どもが楽しんでいる
✔ 子どもと先生の相性が良い
✔ 親から見ても先生が優しくて尊敬できる
CHECK! 親子で人権について学習しよう
子ども自身が楽しんでいる
子どもは、楽しい習い事なら続けられるしどんどん伸びていきます。逆に楽しめない習い事は伸びません。
「好きこそものの上手なれ」とはよく言ったもので、私自身、楽しんで通っていた習い事は家でもよく学習するし、中学・高校・大学と進学してもテストで高得点を取れる得意科目になりました。他方で「何となく惰性で」「本当は嫌だけれど仕方なく」続けている習い事は伸びませんでした。
子どもの「好き」という気持ちを大切にしましょう。
子どもの好き嫌いの判断がつかないときは、子どもの視線や表情、集中しているかどうかを見るといいでしょう。
子どもは楽しいときには、
・嬉しそうな笑顔を見せる
・関心を持ってじっと見つめる
・熱心に集中する
といった傾向が見られます。
子どもと先生の相性が良い
子どもの頃、苦手な先生っていませんでしたか?怖い、笑わない、怒りっぽい、嫌みっぽい、こちらに関心を持ってくれない…そういった先生に教わる授業は、退屈だったり苦痛だったり…
お子さんの習い事も同じです。
・子どもが委縮していたり
・あまり嬉しそうではなかったり
・「あの先生、苦手…」とこぼす
こういった先生やお教室は避けた方が無難でしょう。
先生が苦手だとどうしても教室で質問しにくかったり、先生の顔色を窺ったりしてしまって、伸び伸びと能力を発揮できません。お教室に行きたがらないことも多いと思います。
もしかしたら子どもが明言しないだけで、指導者からきつく当たられていたり、精神的・身体的暴力の被害を受けている恐れもあります。口止めされていることもあります。わずなか言葉でSOSのメッセージを発しているかもしれません。
子どもの言動や表情をよく注視し、尊重すべきでしょう。
反対に相性の良い先生だと、子どもの能力を伸ばせます。いっぱい褒めてもらえるし、話しかけてもらえる、お教室に行くのが楽しくなる、といったメリットがたくさんあります。
先生の人柄が親から見ても優しくて尊敬できる
子どもとの相性とは別に、親から見ても先生の人柄が優しくて尊敬できるというのは非常に重要です。
いくら子どもが「あの先生、好き!」と言っていても、そのまま鵜呑みするのはあまりおすすめしません。というのも、以下の様な恐れがあるからです。
・子どもが先生に気を遣っている(無意識の場合もあります)
・先生が同調圧力で支配的に子どもの感情をコントロールしている
・子どもがまだ未熟な価値観で誤った判断をしている
そのため、大人である保護者が先生や指導者を客観的に見て、
・社会人としてきちんとしているか
・子どもに対して表面的ではない愛情や優しさがあるか
・子どもの自己主張を許容できる余裕があるか
・子どもの尊敬に値する人間であるか
といったことを確認しましょう。
なお、「子どもの自己主張を許容できる余裕があるか」については、「子どもを怒ってはいけない、わがままも看過すべき」ということではなく、感情的に怒鳴り散らしたり、過剰に責めたりしないという趣旨です。
余裕がないときというのは、誰しも往々にして感情的になるものです。人手不足等で余裕のない状態ではないか、教室での先生と子どものやり取りをよく観察しましょう。
甘やかすばかりが優しさではない、時には厳しく指導すべきとの意見もあるかと思います。しかしその厳しさは身体的・精神的な暴力の伴わないものでなくてはなりません。しつけ、指導という名を借りた児童虐待は許されません。その点も必ず親の監視・確認が必要な項目だと思います。
子どもと一緒に人権を学ぼう
子どもが自分の権利を知っていれば自分の被害に気づける
とはいえ、保護者や子どもが「この先生なら大丈夫!」と信頼していても、「まさかあの先生が…!」というリスクはありえます。
その人が本当はどんな人なのかは、誰にもわからないものです。
ではそういった不測の事態を避けるためにはどうすべきでしょうか。
事前に親子で人権について学んでおきましょう。
子どもに伝えるべき「人権」とは
① 精神的・身体的暴力はいけないこと
② それはどんな人でも守らなければいけない普遍のルール
③ 性的暴力というものもある
④ 被害に遭ったら「嫌だ」と言って逃げる
⑤ 被害に遭ったら信頼できる大人に相談する
こうしたことを伝えておくと、万が一のことがあっても被害を未然に防げたり、最小限に食い止めたりすることができます。
簡単に説明しますと…
ポイント①② 精神的・身体的暴力はいけない
どんな理由でも、どんな人でも、他の人を言葉や暴力で傷つけてはいけません。それは先生や指導者も同じです。例え子どもたちのスキルの上達のためであっても、暴力は許されません。
この点をまず子どもに伝えましょう。事前に伝えておくことで、「先生は生徒に酷いことを言ったり殴ったりしてもいいんだ」という誤った認識をさせずにすみます。
もし過去に子どもたちがそうした経験をした場合にも、「あのとき自分は被害に遭っていたんだ」と気づくことができます。
ポイント③ 性的暴力というものがある
言葉の暴力や身体的暴力以外にも、性的な言葉を言われたり、身体を触られたり、見たくないものを見せられたり、といった性的な暴力があることを伝えておきましょう。
自分の身体は「大切なもの」で、互いに見たり触ったりすべきでないと説明します。
もし被害に遭った場合にも、被害者には落ち度がないこと、被害に遭ったからといって罪悪感や羞恥心を抱く必要はないこと、「嫌だ」と言って逃げていいことをあらかじめ伝えましょう。
ポイント④ 被害に遭ったら「嫌だ」と言って逃げる
被害に遭ったら「イヤ」という意思表示をして逃げるよう伝えましょう。
「イヤだ」と意思表示できるようになることで、子どもが不審者や性犯罪者に遭遇したときに、近くの大人へ助けを求めることができます。
また、大人の言うことを守らなければいけない、という固定観念を崩しておくことで、逃げる際の心理的障壁を取り除くことができます。
とにかく逃げる、は伝えておきましょう。
ポイント⑤ 被害に遭ったら信頼できる大人に相談する
子どもから被害について知らされないと、その被害が継続・深刻化する恐れがあります。
何かおかしいと思ったら、必ず保護者に相談するよう説明しておきましょう。
「心配をかけるかも…」「怒られるかも…」といったことは一切考えなくていいこと、大人には困難な問題に対処できるスキルや経験があることを伝えておきましょう。子どもが安心して相談できる環境づくりが大切です。
子ども向けの人権に関する書籍
人権を学ぶ際には、子どもにも分かりやすく書かれた、こういった本を活用すると便利です。
以下のリンクでも、子どもと一緒に学べる人権の書籍が紹介されています。もしよろしければご活用ください。
まとめ
子どもの能力を伸ばす習いごと 3つのポイント
✔ 子どもが楽しんでいる
✔ 子どもと先生の相性が良い
✔ 親から見ても先生が優しくて尊敬できる
CHECK! 親子で人権について学習しよう
いかがでしたでしょうか。
コロナ禍でなかなか勉強や習いごともままならない状況ですが、
落ち着いてきたら、ぜひお子様の喜ぶ顔を見つけるつもりで、新しい習いごとにチャレンジしてみてくださいね。